【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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33: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 09:33:48.16 ID:U1qw9Qt5O
「あきにも同じこと言われた。それでひっぱたかれた……二回も」
「だ、だろうな」

マジですか、ありがとうございます……普段温厚な人ほど、怒らせると怖いってことなんだろうな。

「意地悪だね……怒ってる?」

両目を細め、軽く頬を膨らませたTERIAさんへ、僕は怒りの丈をぶつけた。
もちろん、あくまで「恋人の過ちを正す彼氏」の皮を被せて。

「怒ってるっていうより、呆れてる。『人を死へ追いやったんだ』って自覚、ないのかな……ってな」

声のトーンを下げて、言葉の一つ一つを強調しながら冷たく言い放った。

「そんな……ことは……」

声が震えようが、目尻に涙を浮かべようが関係ない。

「お前にとっちゃ、ソイツは虫けら以下の――」
「そんなことないっ!!」
「うおっ!?」

彼女がいきなり大声を発したので、怯んでしまった。

「解釈は違ったけど、フォローだってしてなかったけど……バカになんてしてないっ! 凛こそっ、彼の何がわかるってのっ!!」

両の拳を爪が食い込むほど強く握って、涙ながらに訴えるTERIAさん。
夢にも思わぬ言葉が彼女の口から飛び出し、僕は咄嗟に言い返すことができなかった。
ただ「そうかい、そうですね」としか、言えなかった。
ついさっきまで『貴女のせいで僕の心はボロボロになったのに……被害者を気取るなよっ!』という憤りでいっぱいだったのに。
こうもはっきり意思表示されたら、どうすればいいのか戸惑ってしまったのだ。
ただし、ちょっとした反撃だけはしておくことにした。

「だが一つ言わせてほしい。もし彼へ本気で『悪いことをした』って思ってるなら、これからは……わかるな?」
「うん……明日にはTwwitterも再開する」


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