久城一弥「据え膳?」ヴィクトリカ「喰わぬは男の恥なのだろう?」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/04/16(木) 23:44:20.44 ID:91TsAL8vO
「君は私に忠誠を誓っているつもりかね?」
「そんなんじゃないよ」
「では、どうして私の手に接吻した」
「君のことが好きだから」

久城一弥は騎士ではなく、ただの記者だ。
奴隷ではなく、彼女のパートナーである。
献身は義務ではなく自由意思より生じる。

「君はどうして僕の手に接吻したんだい?」
「私は……君に感謝している」
「だからその身を捧げるの? 自己犠牲で?」
「違う。そうじゃない」
「じゃあ、なんで?」
「わかって……久城」

わかりきったことを尋ねる一弥にヴィクトリカはまるで駄々を捏ねるようにぐずる。
わかってと言いながら、手に口づけをする。
しかし、一弥は甘やかすつもりはなかった。

「ちゃんと言うんだ、ヴィクトリカ」
「うう……久城のいじわる」
「その『久城』って呼びかたもやめて」
「く、久城は久城だろう……?」
「僕は君を名前で呼んでるよ」
「うう……もう許して」
「だぁめ。今夜だけは、許さない」

別に一弥は怒っているわけではない。
優しくヴィクトリカに諭しているだけだ。
そうされると、いかにプライドの高い彼女とて、無闇に反発することが出来なかった。


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