久城一弥「据え膳?」ヴィクトリカ「喰わぬは男の恥なのだろう?」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/04/16(木) 23:41:47.21 ID:91TsAL8vO
「久城」
「わっ! な、なんだい、ヴィクトリカ」
「君は今、私の胸元を凝視しているな」
「ど、どうしてわかるの!?」
「わざと襟元を開いていたからわかる」

目を瞑ったままヴィクトリカは看破した。
いや、最初からそう仕向けていたらしい。
一弥はまんまとそのエサに釣られたのだ。

「君ね、男心を弄ぶのは感心しないな」
「何故かね?」
「だって、この状況でそんなことされたら」
「我慢が出来なくなると?」
「まあ……僕だって男だからね」

おかしい、説教をしようとした筈なのに。
こうも見透かされると、調子が狂う。
案の定、ヴィクトリカのペースであった。

「我慢は不要だ、久城」
「そんなこと言ったって物事には順序が」
「ならば接吻から始めるかね?」

接吻。
咄嗟に久城はその意味を見失う。
はて、接吻とはなんぞや。
どうすればいいのかしらん。


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