武内P「素直じゃないプロポーズ」
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8: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2020/04/13(月) 20:24:31.45 ID:9ZfmECmt0
武内P「あの……何か機嫌を損ねるようなことを言ってしまいましたか?」

凛「うん。まあ長い付き合いだし、プロデューサーはそういう人だってわかってるから怒りはしないけど、相変わらず女心がわからないんだって思っているところ」

武内P「うっ」

凛「そんなんだから立派なところに勤めてて背も高くて、優しくて頼りがいもある上に声までいいのに結婚はおろか彼女もいないんだよ。ったく」

武内P「も、申し訳ありません」

凛「……フフ、謝らなくていいよ。怒ってないって言ったでしょ? まあ、プロデューサーには私がいなきゃダメかも、とは思ったけど」

武内P「情けない限りです」

凛「あ、ところで」

武内P「はい、なんでしょうか?」

凛「流れで勝手にプロデューサーに彼女がいないってしたけど、間違ってないよね?」

武内P「え、ええ」

凛「そっか。まあ仕方ないよね。お見合いで良い感触を得られてまた会いましょうって約束をしても、急な仕事がしょっちゅう来るからなかなか時間の都合がつかないせいで見切りをつけられるのは、決してプロデューサーが悪いわけじゃないんだから」

武内P「そういっていただけると……ん? 渋谷さんに今の事を話したことがあったでしょうか?」

凛「したよ。いつどこだったかは覚えてないけど」

武内P「そうでしたか……なかなか結婚相手が見つからず、ついつい渋谷さんに愚痴を言ってしまったのでしょうか。申し訳ありません」

凛「愚痴なら受験勉強で私の方がよっぽどこぼしてるから、いいって」

武内P「――ところで。もう一年近く前になるのですが覚えているでしょうか? 大学に合格したら教えてくれるという話があったのですが」

凛「覚えてるよ。私が大学進学を決意したまゆの助言の内容でしょ?」

武内P「ええ。レギュラー番組に出演しながら、合間合間に勉強する渋谷さんの姿を見るたびにあの話を思い出し、気になっていたのです」

凛「えっとね。まゆは大学に進学しなかった理由は、ほとんどまゆPのためってことはプロデューサーも知っていると思うけど……その事でまゆPは、大学に行く機会を奪って申し訳なさそうな様子だって聞いたんだ」

武内P「まゆPが……? 確かに佐久間さんが大学進学を選ばなかったことに、不安そうな様子でしたが……」

凛「私はまゆPが負い目を感じる必要はないと思った。だって私は大学に行く意味は将来を見つけることと、将来必要なことを学ぶためだって皆と相談して思ってた。そしてまゆは将来をもう見つけていたし、そのために必要なことは大学でなきゃ学べないことじゃなかったんだから」

凛「でも……それでもまゆPは負い目を感じていて、そのことにまゆは後悔してた」

凛「私もまゆと同じでどう将来を生きるか決めていて、必要な事は仲間の皆やプロデューサーと一緒に学んでいけばいいって思ってたから……まゆが大学に進まずに後悔しているって話は、何度も私の頭をリフレインして……ちょうどその時にプロデューサーと進学についての話になって、プロデューサーの顔を見てたら――」

武内P「……」

凛「あ、この人に負い目を感じさせちゃダメだって思っちゃった」

武内P「渋谷さん……」


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