南千秋「お前よりも藤岡を好きだという自信がある」南夏奈「はあっ!?」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/04/02(木) 23:54:41.74 ID:ov1pjfFhO
「こら、千秋。からかうのはよしなさいよ!」
「からかってなんかない。私は本気だ」

泡を食って喚く夏奈の狼狽ぶりに、今にも笑いそうになるのを堪え、真剣な表情で告げると。

「千秋……いい加減にしろ」

すっと、夏奈の目が据わり。
その瞳の奥に真っ黒な炎が揺れていた。
ゾクリと背筋が凍る。めっちゃこわい。
本能的な危機感を覚えた私は無意識に謝った。

「……ごめん。冗談だから、許して」
「ん? なんだ、冗談か! それならよし!」

良かった。いつもの夏奈に戻った。
しかし、恋は人を変えると言うが。
これほどとは思わなかった。反省。

「夏奈」
「んー? どした、千秋」
「まだお嫁に行かないよね?」

久しぶりに姉に叱られ、気持ちが落ち込んでしまった私がついつい弱音を吐くと、夏奈は何が嬉しいのか満面の笑みを浮かべて頭を撫でた。

「当たり前でしょうが。まだまだ先の話さね」

あとどれくらい。
何度、夏奈は私の頭を撫でてくれるだろう。
そう考えるとこのひとときが何だかとても貴重なものに思えて私はぎゅっと姉を抱きしめた。

「義理の兄なんか要らないからそばに居て」
「ん。考えておこう」

私の姉は馬鹿野郎だけど、優しくて大好きだ。


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