南千秋「お前よりも藤岡を好きだという自信がある」南夏奈「はあっ!?」
1- 20
5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/04/02(木) 23:55:23.67 ID:ov1pjfFhO
「ところで、千秋さんや?」
「なにかね、夏奈さんや?」
「さっきから妙にお布団が冷たいんだけど?」

ああ、ついにきてしまったか。運命の刻が。

「夏奈が悪いんだもん」
「私がいったい何をしたと?」
「こわい顔をしたでしょうが」
「だから?」
「おしっこを漏らしたんだよ! バカヤロー!」
「フハッ!」

ああ、あと何回。何十回と。
夏奈の愉悦を耳にするのだろうか。
早いところお嫁に行って欲しいものだ。

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「その嗤い方はやめなさいよ! バカヤロー!」

高らかな哄笑で耳がやられた。
まったく、困った姉だ。心底腹が立つ。
それでも夏奈は私の姉であり代わりは居ない。
妥協に妥協を重ねて、存在を許してやろう。

「ふぅ……なあ、千秋よ」
「なんだよ、バカヤロー」
「こんな私でもお嫁にいけるだろうか」
「いけるわけないだろ、バカヤロー」
「ふふっ……それは困ったなあ」
「ずっと私の傍に居なさいよ、バカヤロー!」

隣でおしっこを漏らしてもヘラヘラ嗤って抱きしめてくれる姉など、この馬鹿野郎以外には居ないだろうと考えれば、妥協も悪くなかった。


【夏奈の嫁入り前々前夜】


FIN


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
8Res/6.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice