荒木比奈「何百回目のプロポーズ」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/30(月) 23:08:38.42 ID:nJ12rVXd0
 言いながら、頬が少し熱くなる。
 まるで漫画みたい。これまでは物語の中で描いていたみたいなやり取り。これまでは物語の中で言わせていたような台詞。これまではやってみたいだけ、言いたいだけだったことを、こうして現実自分で実現させて。
 全部晒した。何も隠さずだらけきった私も。アイドルとしてまっすぐ前を向いて走る私も。全部見せた。だから叶えられる。全部を見せたプロデューサーの前でだけの……自信が持てずに照れて足踏むよりも、それよりも大きくなったこんな素直な私さえ。なりたい私。やりたい私も。
 頬は、熱くなるけれど。胸はドキドキ高鳴って、息も荒くなるけれど。

「そりゃあ比奈ももう大人だし、そういうのが無駄な知識だとかなんとか言う気もないけどな。ただまあ、個人的にはもう少しそのままの比奈でいてくれたほうが嬉しいかね」
「そのままって」
「顔赤いし」
「う」
「声震えてるし」
「え」
「台詞に言わされてる感じ満載な感じ」
「ぐぅえ」
「……そんなわかりやすく倒れ込むかね」
「オーバーリアクションしなきゃやってられないんスよー……自覚もある案件だもんでー……ああ、なんかもうこのまま土に還っちゃいたい感じっスー……」


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