11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/30(月) 23:11:59.75 ID:nJ12rVXd0
「……ん、ここでいいのか?」
「はいっス。あと手」
「手?」
「ん……ほら」
「……握るの?」
「握るんス」
「……恥ずかしいんだけどな」
「んっんっ」
「はいはい。……ほら、これでいい?」
「……えへへ、いいっスいいっスバッチリっス。……ふへ、ぎゅー……」
「……ったくもう……」
スペースを開けて隣を示せば素直にそこへ腰掛けてくれた。すぐ隣のすぐ傍。くっつくくらいの近い距離へ。
座って、それからまっすぐ私へ視線を向けてくれるプロデューサーへ今度は手。差し出して、そしてそれを取ってもらう。温かくて大きい、少し硬い男の人の手。触れているとドキドキするのになんだか落ち着いて安心もするような不思議な手。大好きな人の愛おしい手。私を抱いてくれるそれを、私も優しく握り返す。にぎにぎ。想いを込めて愛するように。
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