上杉風太郎「お義姉ちゃん、欲しくないか?」上杉らいは「欲しい!」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/17(火) 01:16:01.61 ID:LZf9W8fmO
「すまん……ありがとな、らいは」
「もう落ち着いた?」
「ああ、もう平気だ」

もう結婚なんてせずに妹と添い遂げようかと本気で考えたが、妹には妹の人生があり、そしてそれこそ俺が邪魔をするべきではない大切なものであることは自明なので、兄としてこれ以上甘えるわけにはいかなかった。

「俺は自分にらいはという妹が居て良かったと、つくづく思うよ。本当に感謝している」
「やだなあ。照れるじゃん。ていうか、五つ子さんと結婚すれば妹が増えるかも知れないよ」
「なんだそれは。どういう意味だ?」
「たとえば、長女の一花さんとお兄ちゃんが結婚したとすると、他の四人はみんなお兄ちゃんの妹になるのです。どう? すごくない?」

それはすごい。やはり俺の妹は天才だった。

「でも、お兄ちゃんとしてはお姉ちゃんも欲しいだろうから、三玖さんあたりと結婚すれば姉と妹の数的にバランスがいいかもね」
「なんだか夢が広がるな」

たしかに、姉も捨てがたい。お姉ちゃんか。
しかし、一花はともかく、二乃が姉なんて。
いや、意外とありかもしれない。ありありだ。

「俺にも義理の姉が出来る可能性があるなんて思ってもみなかった。そうか、義姉さんか」
「たっぷり甘えられるね!」
「はっ……今はまだ想像出来ないけどな」

それでも可能性があるだけで胸が満たされた。


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