上杉風太郎「お義姉ちゃん、欲しくないか?」上杉らいは「欲しい!」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/17(火) 01:14:18.16 ID:LZf9W8fmO
「あのね、お兄ちゃん。よく聞いて」
「なんだ、らいは」
「好きって気持ちは自分だけのものなんだよ」

言われて、はっとする。たしかにその通りだ。

「五つ子さんたちもそれぞれ好きって気持ちを抱えてて、その思いとお兄ちゃんの思いが一致するなら、他のことは一切関係ないんだよ」
「そうなのだろうか」
「そうだよ、きっと。お兄ちゃんと結婚して、どんなに貧乏になったとしても、お兄ちゃんがその人のことが好きで、その人もお兄ちゃんのことが好きなら、それは幸せなんだと思うよ」

らいは。
ちょっと見ないうちに、立派になった。
お兄ちゃんはそんなお前のことが誇らしい。

「うわっ! ちょ、ちょっとお兄ちゃん!? なんで泣いてるの!? お腹痛いの!?」
「あれ? 俺、泣いてるのか……ぐすっ」

仰天したらいはに指摘されて自分の頬に触れるとたしかに濡れていて、それを自覚すると次から次へと涙が溢れて、止めることが出来ない。

「よしよし、大丈夫だよ。お兄ちゃん」

そっと、妹に頭を撫でられ、抱きしめられた。

「うう、らいは……」
「お兄ちゃんにはらいはがついてるからね」

妹が優しい。それがまた涙を誘い、号泣した。


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