中野五月「あの……膝の上に、乗ってもいい?」上杉風太郎「は?」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/03/16(月) 01:33:50.15 ID:8NkjlyIZO
「上杉君、ちょっと失礼しますね」
「え? お、おい……やめろって」
彼の頭に顔を近づけて、匂いを嗅ぐ。そして。
「ふうん? そういうことですか」
「な、なんのことだ……?」
「上杉君、おしっこ臭いですよ?」
「ッ……!?」
慌てて、自分の肩や腕を嗅ぐ彼は滑稽だった。
「嘘です」
「な、なんだ、嘘か……」
「何をほっとしているんですか?」
「べ、別に、なんでもねーよ」
「あの匂いは……三玖、でしょうか?」
「ッ!?」
彼からは何も匂いはしなかった。
強いて言うなら、男の子の匂いがした。
なので私は彼にカマをかけることにした。
一番最近彼と会っていたと思しき三玖の名を出すと、顔色が変わった。それを見て確信した。
「上杉君」
「……違う」
「あなた、もしかして……」
「違う! 俺は何もしていない!」
「三玖におしっこをかけられたのですか?」
核心をつくと、彼は諦めたように項垂れて。
「ああ、そうだよ」
今度こそ、白状した彼の告白に、絶句した。
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