中野五月「あの……膝の上に、乗ってもいい?」上杉風太郎「は?」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/16(月) 01:29:42.02 ID:8NkjlyIZO
「それで、話ってなんだ?」

取り乱した私を見て、彼は幾分か冷静さを取り戻したらしく、部屋のドアに背を預けつつ、腕を組んで真面目な顔で話を促してきたので。

「ひとまず、座っては如何ですか?」
「どこに座ったらいいのかわからん」
「そこに座布団があるでしょうに」
「あれは座布団なのか? ぬいぐるみではなく? なんだかあれに座るのは気が引けるぞ」

キャラクターもののクッションを座布団代わりにすることを躊躇う彼がなんだかおかしくて、クスクス笑いつつ、私は自分が腰掛けているベッドの隣をポンポン叩いて、呼んであげた。

「では、こちらにどうぞ」
「お前のベッドに座っていいのか?」
「いいから早く座ってください。あなたに遠慮されると、私のほうが落ち着かなくなります」
「わ、わかった。では、遠慮なく」

ギシッ。

彼が隣に座り、ベッドが軋んだ。
それだけで、なんだかすごく恥ずかしい。
これも全て上杉君のせいだ。遠慮するから。
なんだかいけないことをしてる気分になる。

「それで、話ってなんだ?」
「へっ?」
「俺に何か話があるんだろう?」
「あ、そうでした。すみません」

意識するあまり失念していた本題を思い出し、こほんと咳払いをしてから私は切り出した。


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