中野三玖「なにがわかったの?」上杉風太郎「三玖のことが大事に思えてきた」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/14(土) 13:38:25.22 ID:5VNIrDIIO
「ぐっふぇっ!?」
「あ……やば」

盛大に吹っ飛んだ彼を見て、我に返る。
あわわ。とんでもないことをしてしまった。
大好きな相手の顔面を蹴っ飛ばすなんて。

「ご、ごめんね、フータロー。痛かったよね」
「い、いや、二乃の蹴りに比べたら全然……」
「そこに直れ」

なんだ、こいつは。あったまにきた。
口を開くたびに私を怒らせるなんて。
ふーん。いい度胸じゃん。やっちゃうよ。

「フータロー嫌いっ!」
「げっふぉっ!?」
「嫌いっ! 嫌いっ! 大嫌いっ!!」
「ぐっ!? がっ!? ぎぃっ!?」

あーあ。せっかくの白タイツが台無しだ。
フータローの鼻血で赤く染まってしまった。
よし。今日から私は"赫脚"の三玖と名乗ろう。

「はあースッキリした」
「き、気が済んだかよ」

さて、どうだろう。自問してみる。
たしかにスッキリしたのは事実だ。
溜め込んでいた鬱憤は晴れたけれど。
その代わりに生じた虚無感を埋めないと。

「フータロー、顔あげて」
「な、なんだよ、まだ蹴り足りないのか?」
「ちゅー」
「んぐっ!?」

蹴っ飛ばしたあとに接吻をする。長めに。
すると、虚無感が満たされるのを感じた。
これは素晴らしい。乱世の大発見である。


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