【鬼滅の刃】しのぶ「バレンタインデー」
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16:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:05:00.35 ID:ViqLDuZYO
「ち、違うわよ!そんなんじゃ…」
「じゃあどうして冨岡くんのネクタイを直すの?」
「そ、そんなの…怒られたらかわいそうじゃない…」
「部屋に行ってまで世話をするのは?」
「そんなの、私がなんとかしないと死んじゃうわよ!?」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:05:30.99 ID:ViqLDuZYO
 どうするべきか急にわからなくなった。私が冨岡さんのことを好き?そんなわけない。そんなわけ…。
 姉さんが「少しイジワルしすぎたかしら」と小声で言いながら、おやすみと言って自分の部屋に戻っていく。私はとても眠れそうにない。



18:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:05:58.18 ID:ViqLDuZYO
 おかげで今日は寝不足だ。バレンタインは次の月曜日。土日で準備するためには今日決めなければならない。いっそ辞めてしまおうか…。いや、今まで毎年あげていたのに急に辞めてしまったら、それはそれで私が冨岡さんのことが好きで、意識しすぎているように見えないだろうか。



19:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:06:37.95 ID:ViqLDuZYO
「うーん…」
「どうしたんですか?しのぶ先輩」
「…ん、あぁ、ごめんなさい。何でもないのよ」

 後輩のアオイに声をかけられる。寝不足だから仕方ない。断じて冨岡さんのことで悩んでなんかいない。


20:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:07:04.95 ID:ViqLDuZYO
「今日の放課後、お店に寄ってもいいですか?」
「えぇ、いいけれど、どこに?」
「ちょっとチョコレートを買いに」

 ほら、バレンタインですし。と続けるアオイ。この子も誰かに本命チョコを贈るのだろうか…具体的には、野性的なあの人に…。
以下略 AAS



21:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:07:34.60 ID:ViqLDuZYO
「伊之助くんですか?」
「ぎ、義理チョコですよ!義理チョコ!」

 義理チョコ?そうよ、義理チョコってはっきりわかればいいんじゃない!
 今まで、冨岡さん一人に渡していたから本命だと誤解されるたのよ!それなら、本命のチョコは別に用意して、冨岡さんには義理だとわかるチョコをあげればいいんだわ!


22:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:08:03.18 ID:ViqLDuZYO
「ありがとうアオイ!早速お店に行きましょう!」
「え?お店に行くのは放課後ですよ!?」

 逸る気持ちが口に出てしまった。
「一体何のお礼なんですか?」
以下略 AAS



23:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:08:30.92 ID:ViqLDuZYO
「…という作戦を思いついたのよ!」
「…へぇ」

 家に帰って、私はカナヲに作戦の詳細を説明した。カナヲはいつも私と一緒にチョコを作る。本当なら姉さんも職場に配るチョコを一緒に作っていたんだけど、今回は私が無理やり外に追い出した。


24:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:09:00.31 ID:ViqLDuZYO
「姉さんのことが嫌いになったの!?」

 出ていってほしいと言った時、姉さんはこの世の終わりのような顔をしていた。

「そんな…そんな…しのぶが…反抗期…」
以下略 AAS



25:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:09:48.17 ID:ViqLDuZYO
「流石に、冨岡さんの他に『本命』がいれば、周りも義理だと思うはずよ!」
「…そんなに渡したいの?」

 カナヲが少し呆れたように聞いてくる。違うわよ。ちゃんと義理チョコを渡さないと今までの辻褄が合わないじゃない。


26:名無しNIPPER
2020/03/14(土) 07:10:20.42 ID:ViqLDuZYO
「けど、その作戦なら『本命』を渡す相手が必要なんじゃ…」
「そう!そうなのよ!流石!カナヲは賢いわね!」

 この作戦の肝と言ってもいい。冨岡さん以外の『本命』だ。適当に見繕ってもよかったのかもしれないが、それでは私の態度でバレてしまう可能性がある。それなら、本当に大好きな相手にあげなくてはいけない…



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