少女「お兄、すき」男「そうか」その2
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74: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/04/06(月) 22:23:23.67 ID:RJVfJNbM0



サワッ



女盗賊「ひゃんっ!?」

老師「警戒心や良し。じゃがちと行動が遅いのぅ。これが戦場なら首を取られてても文句は言えまいて」

女盗賊「…こんのエロじじい!!」シュッ

老師「ほっほっ」サッ

女盗賊「あーもう!だからさっきから悪寒がしてたんだ!」

老師「わしを悪寒呼ばわりとは尊敬の念は何処へ行った?」

女盗賊「今の所業に尊敬出来るとこなんか欠片もないわ!」

青年「すみません、なんかうちの師匠が」

町娘「いえ…個性的な御師様なんですね」

青年「ははは……あれでもやる時はやる方なんです。…多分」

女盗賊「で、何しに来たのよ」ゼェゼェ

老師「男殿に所用があると聞いての。微力ながらこの老いぼれの手が貸せないかと」

老師「見たところ留守のようじゃの」

女盗賊「爺のとこに行ったんじゃないの?」

老師「見とらんが」

町娘「入れ違いでしょうか」

女盗賊「薬屋ちゃんまで連れて、どこで道草食ってるんだかまったく」

女盗賊(……いや、待って)

女盗賊「あいつまさか…」



老師「――仇敵を討ちに行った」



女盗賊「!…爺、知ってんの?」

老師「そうじゃなかろうかとな。男殿の所用というのは、今は無き"血吸い"の幹部、鉤鼻男を討つことなんじゃろ。今ので確信したわい」

老師「男殿がかの組織を滅ぼしたことは有名じゃが、そのきっかけとなる家族虐殺を仕向けたのが鉤鼻男という事実は埋もれてしまっているからの。それを男殿が知ったとなれば…」

女盗賊「恐い目をしてたよ、あいつ」

女盗賊「でもさ!まだ居場所も分かってないんだ!どうやって復讐なんか」

老師「奴はずっと城の地下で研究を続けておるぞ」

女盗賊「城…?城は男が探し尽くしたって……!」

女盗賊「…嘘、か」

老師「……」



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