少女「お兄、すき」男「そうか」その2
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63: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/04/01(水) 15:35:43.95 ID:y3XyzfXm0

男「………薬屋。改めて俺はお前に興味がある」

薬屋「…それはそういう意味か?」

男「否定はしないが、お前の過去を知りたいんだ」

男「お前が薬屋として生きるようになった理由……妹や親の事…」

男「掘り返したくない過去だというのなら無理強いはしない」

男「…どうだ?」

薬屋「………」

薬屋「……面白い話ではないぞ……」

男「それでも、だ」

薬屋「……」

薬屋「父と母の事は今でも覚えている。物心ついた時でも一人娘の私を優しく育ててくれたものだ。私が薬剤に興味を持つのも反対するどころか後押しするくらいだった。誰もが羨む幸せな家庭がそこにはあった」

薬屋「表面上は」

薬屋「…父はある日突然姿を消した」

薬屋「後で知ったが、不倫先に作った借金のカタに"粛清"されたんだそうだ」

薬屋「そして元々依存体質だった母はその日を境に豹変した」

薬屋「母曰く、私は忌子であるらしい。それから毎日毎日、罵られ、叩かれ蹴られ投げつけられ…」

薬屋「母が母でなくなっていくほど、私は唯一の拠り所である薬学にのめり込んでいった」

薬屋「彼らは結局、私に優しかったのではなく私に関心が無かっただけなのさ」

男「……」

薬屋「そんな折、転機は訪れた。私が匿名で公開していた論文がその道の権威の目に留まり、私の家を訪ねてきたんだ」

薬屋「彼は私の居る環境を知ると半ば無理矢理母を引き剥がし、私を連れ出した」

男「親元から離れる事に抵抗しなかったのか?」

薬屋「何も思わなかったね」

男「…そうか」

薬屋「引き取り先は何処ぞの研究施設の一画。そこで初めて顔を合わせたのが……」

薬屋「…お前が少女と名付けた幼子だ」

男「!」



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