少女「お兄、すき」男「そうか」その2
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62:名無しNIPPER
2020/04/01(水) 15:34:37.23 ID:y3XyzfXm0
ーーー夜ーーー



カチャ...



薬屋「遅かったじゃないか」

男「……」

薬屋「お前が居ない内に…それ、仕上がったぞ」

男「そいつが?」

薬屋「奴の作った肉体強化、その解除薬だ」

薬屋「驚いたよ、あの男あんな性格をしておいて後遺症がほとんど残らないような分子構造を採用していた。大方、研究材料の使い回しがきくだとかいった理由だろうがね」

男「油のような液体だな。飲めばいいのか?」

薬屋「エーテル溶液だよ。液状の方が体内へ入れやすいだろ?血管から入れようが経口摂取だろうが構わん」

男「…さすが。本当に数日で特効薬を作り出すとはな」

薬屋「……忌まわしい事実を、早く終わりにしたいだけだ」

薬屋「こんな才能など…私にとっては呪いでしかない…」

男「………」

男「昼間の事」

男「けしかけたのは向こうらしいな。だが、お前も相当ムキになったと聞いた」

薬屋「あの女は敵だ。なぁ男、殺しはしない、私達が居る間だけあいつを眠らせておいては駄目か?」

男「しなくていい。俺がよく言い聞かせておいた」

薬屋「何をっ」

男「俺が誰のものか、お前は誰のものか」

薬屋「……」

男「あの子も本気で俺達の邪魔をするつもりはないはずだ。それでも角を立てるような事をしたのは…薬屋、お前のあしらい方に何か思うところがあったんじゃないのか?」

薬屋「…私を責めるのか?」

男「違う。これ見よがしに俺の名前でも出したんだろう」

薬屋「っ」

男「……」

薬屋「……」

男(あれほどの事があろうと、変わらないなこいつは)

男「薬屋、こっちに来い」

薬屋「………」

...タタタッ ヒシッ

薬屋「男が居ないと、私は……堪らなく不安になるんだよ……」

男(出会った時から向けられるこの目は、何も変わらない)

男「俺は居なくならない。絶対にな」

薬屋「……」ギュ...



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