3:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 01:54:11.08 ID:isiKC6fj0
男とは、こんなにもカッコいいのか。偶像とは、こんなにも美しいのか。初めてのライブは、私の心にヒビを入れた。その時だったかな、彼に……プロデューサーに出会ったのは。
あのロッカーたちを束ねる、346プロダクションのプロデューサー。ライブが終わった後も会場に残っていたボクを、彼は見つけた。
やっと、見つけてくれたね。カエルラの咲いてJewelでボクが歌う歌詞、そのまんまの意味で、ボクは有象無象の女性の中から見つけてもらい、選ばれたのだ。
ステージを降りて、彼は名刺を差し出した。東京にある、アイドルの事務所。彼は、私だった頃のボクにも、新たな世界を見せてくれたのだ。
4:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 01:54:40.08 ID:isiKC6fj0
そして、窮屈な田舎から出ていった。溜めていたお年玉を使って、東京の――346プロダクションへ向かった。
しかし、
「あの時は困ったね」
5:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 01:55:11.84 ID:isiKC6fj0
「ここにいたのか」
過去を懐かしんでいたら、君は屋上の扉を開けて来てくれた。その手に、梱包された何かを持って。
それはなんだい? と聞けば、忘れたのかと肩をすかしていた。
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