中野四葉「私はより多くの人を救います」上杉風太郎「それになんの意味がある?」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/07(土) 17:24:40.18 ID:5UAoJkSUO
「上杉さん」
「ん? なんだ、四葉」
「もし良ければ、映画を観に行きませんか?」

どうも皆さん、初めまして。
中野家の五つ子の四女の四葉です。
五つ子の中でもとびきりお馬鹿な私は、家庭教師である上杉風太郎さんに対して常日頃から多大なご心配とご迷惑をかけていることを自覚しているので、今日はそんな上杉さんの疲れを癒すべく、集中講義がひと段落したのを見計って、映画にお誘いしてみました。

「すまん。金欠だから映画には行けない」
「ふっふっふっ……チケットは私のおごりです」

上杉さんは家庭の事情でいつもお金に困っていらっしゃるので、事前に前売り券を用意しておきました。しかし、律儀な彼は渋い顔をして。

「お前に奢られる筋合いはないぞ」
「気にしないでください。この映画は一花が声優に初挑戦した今話題のアニメ映画なので、きっと上杉さんも気に入ると思いますよ?」
「声優って、あいつそんなことまでしてんのか。たしかに気になると言えば気になるが……」

上杉さんは一花のことを気に入っています。
そんなことは姉妹である私にはお見通しです。
きっと、私よりも一花のことが好きだから。
だからきっと、この映画も気に入る筈です。

「そんなに難しく考えずに、教え子からの日頃の感謝の印だと思って受け取ってください」
「そこまで言うなら……有り難く受け取るよ」

さあ、それでは元気良く映画館に出発です!

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