白雪千夜「変えられてしまった」
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5:名無しNIPPER
2020/03/07(土) 17:24:08.65 ID:0JLV+IM30


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少し歩くと、公園が見つかった。

遊ぶには少し狭い広場と滑り台にブランコ、あとはベンチが少々。都会の公園らしいこじんまりとした公園。

こんな天気だからか、この公園には誰も人がいなかった。雪の日に外で遊ぶ人などなかなかいないといえばそうだが、なんとなく寂しい。

そんな公園に思うところがあったのか、ベンチではなくブランコに向かい手でさっと積もる雪を払い座ってみた。遊ぶ者のいない公園など、公園と言えるのだろうか。たとえ公園であったとしてもその役目を果たしているとはとても思えない。

そうだ、忘れないうちにあいつに連絡しておこう。さっきのカフェにあいつがきて私が見つからない、となっても面倒だ。少し探せばすぐこの公園にいることはわかるだろうが、わざわざ無駄に手を煩わせる必要はない。

『カフェの居心地が悪かったのでカフェの近くの公園にいます。迎えの際はそこに来て頂ければ』

……ここまで事細かに書く必要はないか。

『事情があってカフェを出て近くの公園にいます』

事情ってなんだ、と問い詰められそうな気がする。そうなると面倒くさい。


ふと、我に帰る。
私は何をやっているんだろう。

あいつへの業務連絡にこんなに悩む必要なんてないはずだ。これもお嬢さまに仕える仕事の1つ。お嬢さまになんと言われようが構わなかったはずなのに。

結局最初の文章をそのままあいつへと送った。




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