アルコ&ピース平子「黄色い車」
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7: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/06(金) 20:59:04.96 ID:hr1ls1V9o
それは根本的な解決にならねえよ、と言いかけて、とりあえず言い分を聞いてみる。

「平子さんでけぇし、いたらバレると思うんすよね。毎日は無理かもしんねえけど、イケそうな範囲で行ってみます」

「それこそ無理だろ」

「それで見つかれば御の字じゃないっすか」

「お前、随分賢いな」

言葉遣いが、だ。


にしてもそんなことよく思いつくなと言うか、実行に移そうとするなと言うか。まあ恐ろしくて、俺から直でそんなこと頼めるやつなんか、暇を持て余した後輩芸人くらいしかいないけれど。
しかし相方の危機は俺の危機、いつ自分にも奇妙な事件が起きるか分からないと察したらしい酒井が真顔でそんなことを言うので、とりあえず任せてみることにする。

とはいえあいつも忙しいし、無理だろうな、なんて思って二日後。

「……」

やられた。
ドアノブに引っ掛けるように、電車の形をした包装の菓子が差し込んである。
しかも、以前犯行が繰り返されたのは別な局だった。場所を移してすら、このように謎の行動を取ってくるのは意外だった。
俺の居場所を知っている誰かの犯行には違いない。
それにしても一体誰が、と思った俺の背後に回り、あいつはやや強めにドンドンと肩を乱暴に叩いた。

「あ?酒井……」

「ほんっとーに、マジで、さいっっっていっすね」

「……何が?」

「俺めちゃくちゃ心配したのにマジ情けねえわほんと」

そう言ってスマホを見せてくる。


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