15:名無しNIPPER[sage]
2020/03/05(木) 00:02:14.27 ID:KJPz4TkyO
二人はゆっくりと、山城と提督の真上に来ました。
夕立は片目を瞑ってしっかりと山城を狙います。
リベッチオは両手で花冠を掴んで集中しています。
その時を待ちます。おそらく二人のタイミングは一緒のはずです。さわさわとなびく、木々の声達が消えたその時を待ちます。
じーと待ち続け、風がぴたりと止まりました。
すっと、二人は手を離しました。真っ直ぐに花冠は二人の頭めがけて落ちていきます。
そして、綺麗に頭にすっぽりと収まりました。
山城「え!!!何!!!??」
山城は突然のことに驚いて大きな声で驚きました。それと同時に後ろに尻餅をついてしまいます。
そんな大きな音を出してしまったので、提督も驚いて飛び起きます。そして後ろを振り返り、山城をやっと見つけました。夕立はなんで今まで気がつかなかっただろうと思いました。
提督「.....山城?」
山城「.....提督」
二人はお互いを見合ってぴたりと止まってしまいました。そして提督は山城の頭を指差して言います。
提督「山城、頭に冠がついてるぞ」
山城は急いで確認しました。どうやら気がついていなかったようです。恥ずかしいからか、顔を赤くしてしまいます。山城はちらりと提督の方を見ると。
山城「提督.....あたまに」
そう言われて提督は自分の頭にも花冠があることに気がつきました。頭から外し、苦笑いをすると呟きました。
提督「誰が作ったんだろうな」
山城「さぁ.....」
提督と山城は知るはずもありません。木の上で夕立とリベッチオが親指を立て喜んでいることを。
55Res/30.04 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20