上杉風太郎「一花、お前はかわいいよ」中野一花「ッ……!」
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16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/03(火) 23:48:15.45 ID:elO9kpWFO
「ごめんね、フータローくん」
「なんだよ、急に潮らしくなって」
「こんな馬鹿で情けない生徒でごめんなさい」

留まってくれた家庭教師に自らの醜態を謝罪すると、彼はくしゃくしゃと私の短い髪を撫で。

「そんなところが、最近可愛く思えてきた」
「か、かわっ……!?」

フータローくんが、私を可愛いって。
彼の目には私は可愛く映っているらしい。
それは役者を目指す私にとってどんな映画評論家の賞賛よりめ喜ばしく、とても嬉しかった。

「そうでも思わないとやってられないからな」
「へっ?」
「無理にでも可愛いと思わないと、お前たち姉妹の家庭教師なんて務まらないという意味だ」

あっそ。なーんだ。はいはい、わかってるよ。

「髪、伸ばそっかな……」
「は? なんで?」
「その方が君の好みかと思って」
「いや、見分けつかなくなるからマジやめて」

ふんだ。髪の長さで見分けられなくなるような家庭教師なんて皆から嫌われればいいじゃん。

「それに、その……」
「まだ何かあるの?」
「短いほうが、お前には似合ってると、思う」
「っ……!」

はい決めました。もう一生髪は伸ばしません。


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