深月フェリシア「かなえって怖くね・・・?」 さな「はい・・・」
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8: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2020/02/13(木) 19:41:49.88 ID:IgUGHyAB0

かなえ「あたしがみかづき荘に来て最初のクリスマスは、あたしはパーティーに出るのが嫌だった」

かなえ「だけどあたしの恩人が、『みかづき荘では、みんなでパーティーを作るのが伝統だ』って言った。だから嫌でもパーティーをしなきゃいけないと思った。恩人の続けてきた伝統を続けるために」

かなえ「そんな義務感で始めたあたしの初めてのパーティーだったけど・・・。始めてみると・・・ん・・・なんというか・・・意外と・・・」

さな「楽しかったんですか?」

かなえ「ん・・・。やちよのおいしい料理を食べて、みふゆのとりとめもない恋愛話を聞いて・・・」

かなえ「そんな気兼ねなく一緒に居られる人たちと、あのみかづき荘で過ごす時間は、あたしの心を優しく包み込んでくれたから・・・」

かなえ「あの優しさをあたしに教えてくれたやちよとみふゆには、感謝してもしきれない。あたしはいずれ二人に恩返しをしたい。たとえこの命を燃やしてでも」

かなえ「あっ、これは秘密だから。二人には言わないで」

さな「は、はいっ」


かなえ「さなの『楽しむのが分からない』というのは分かる。でも、少なくともあたしはさながパーティーに居て欲しい」

さな「えっ? 私が・・・? ど、どうして・・・?」

かなえ「あたしは一人は得意。だけど、やちよと出会ってからは少し苦手になった。・・・ちょっと、恥ずかしいけど・・・」

かなえ「だから、さなにも居て欲しい。あたしにはさなが必要なんだと思う。みかづき荘で気兼ねなく過ごせる人は多いほうが嬉しいから」

さな「わ、私が必要・・・? あ、う、で、でも、私なんか、落ちこぼれで、楽しめることなんてなんにもできないし・・・・」

かなえ「そんなに自分を卑下するのはやめたほうがいい。不要に強張る必要もない。さなは純粋でいい子だから、そのことを素直に出したらいい」

かなえ「・・・あたしの恩人の言葉を借りたけど、嘘はついていない」

さな「ほ、本当ですか・・・? 私、かなえさんの側に居てもいいんですか・・・?」

かなえ「ん」

さな「はい、ありがとうございます」


かなえ「・・・・・・・・」

さな「・・・・・・・・」


かなえ「・・・・・・・・」

さな「・・・・・・・・」


かなえ「・・・・さ、さな?」

さな「はい?」

かなえ「側に居ていいとは言ったけど・・・。そ、そんなに引っ付かれるのは・・・ちょっと、こ、困る・・・」

さな「あっ・・・! す、すいません・・・! やっぱ私全然ダメダメですね・・・調子に乗って・・・」

かなえ「うっ・・・い、いや、さなは悪くない。あたしが、こういうの慣れていないだけ・・・。いい、さなの好きなようにしていいから・・・」

さな「そうですか・・・? そ、それじゃあ・・・。かなえさんのすぐ後ろを歩いてもいいですか・・・?」

かなえ「えっ・・・。あたしの後ろは・・・」

さな「ダメですか・・・?」シュン...

かなえ「あっ・・・い、いい・・・。あたしの後ろでもいい・・・」

さな「はいっ」

さな「・・・・///」 ヒッソリ









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