35:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:35:23.61 ID:lh55PHNT0
まつり「……」
ギュッ
P「別れが悲しいわけでも、手紙が嬉しいわけでもないんでしょ。……悔しいんだよね」
まつり「そうだよ……お姫様は、これでお礼を言われて、笑顔でお別れできて良かったねなんて……そんなんじゃない……」
まつり「私にもっと素敵な魔法をかけられる力があれば、あのステージをにララちゃんに……いいえ、今日来られなかった人みんなを呼ぶことだって……」
まつり「ララちゃんにしてあげられたこと、見せてあげられたもの……もっとあったはずなのに……どうして……どうして……!」
P「……優しい子」
お姫様は涙を流さない。今までも、これからも。
これはお姫様を目指す一人の女の子が、お姫様に変身するために必要な、魔法の時間。
私はただその魔法が奏でる音としずくの一部始終を見届けた。
その魔法がもたらした残響は、どこか幼い少女の泣く声にも似ていた。
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