43: ◆x8ozAX/AOWSO[saga]
2020/02/05(水) 17:51:44.54 ID:zm72+V2G0
P「……はぁー……」
いやぁ、きつい。
10分後、俺はデパートのソファで考える人になっていた。
女子高生の活力に付き合うのは無理があった。
増える荷物を両腕に装備して動き回るのは、想像以上に体力を持っていかれるものだった。
響子は未だに笑顔で服を物色している。
時折コチラを見て手を振ってくれているから、忘れられている訳ではないらしい。
……そう言えば、とふと思い出した。
試着室で思い浮かべる相手こそが、その人にとって好きな人だという言葉を。
今響子は、誰を思い浮かべながら次々と服に手を伸ばしているんだろう。
美穂や卯月と遊びに行く時を思い浮かべているんだろうか。
他の友達とオフを過ごしている時だろうか。
あるいは……
響子「あ、これ卯月ちゃんに似合いそうっ」
P「……はは」
なんだかおかしくて笑ってしまった。
馬鹿な事を考えるのはやめにしよう。
彼女は今、全力で買い物を楽しんでいる。
それで良いんだ、それが俺にとっても嬉しい事だ。
P「……折角だし、美穂達にも声掛けてみるか」
あの二人がいる前でも兄妹の演技をした方が、きっと彼女のレベルアップに繋がるだろう。
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