妹でお嫁さんな五十嵐響子
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40: ◆x8ozAX/AOWSO[saga]
2020/02/05(水) 17:49:41.57 ID:zm72+V2G0


そう言って、響子は自然に俺の隣へと並び。

響子「でも、待たせちゃったお詫びに……今日はいつもより、側に居てあげますからっ!」

すっと、俺の手をとった。

響子「……えへへ、お兄ちゃん照れてますか?」

P「……響子も顔赤いぞ」

響子「外、結構寒かったから……じゃない、ですね…………はい。私もちょっと恥ずかしいです」

それでも、と。

響子はより一層、握る手の力を強くした。

響子「もっと、お兄ちゃんに近付きたいから……良い、よね?」

P「……まぁ、兄妹だしな」

このくらい普通だろう。

指を絡めて、お互いの緊張が掌の汗と体温から伝わって来るくらい、強く握りしめていても。

それはきっと、響子の兄妹像では当たり前の事なのだろうから。

そう、自分に言い訳をする。

響子「……さ、早く行きませんかっ?」

P「あぁ、そうだな」

本当に、デートみたいだ。

そう、ぽろりと言いそうになった瞬間だった。

「あっ、見て卯月ちゃん! あっちにプロデューサーさんと響子ちゃんっぽい人がっ!!」

ばっ、っと。

お互いの手が離れた。

「はい美穂ちゃんはこっちですよ! ちゃんと歯医者さんに行かないと虫歯になっちゃいますから」

「やーだー!! 歯医者さんやだもん! 絶対あの二人だもん! わたしもあーそーびーたーーー…………………」

聞いたことのある声が、少しずつ遠ざかって行く。

けれど、一度離れた俺たちの手が再び近付く事はなかった。

響子「…………」

P「…………」

響子「……い、行きましょうか」

P「……だな」




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