42:11/27 ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:15:16.65 ID:ldlfMP+C0
「……でも、今のお話はみんなにはされない方がいいかもしれません」
「自分たちのことを放っておきながら、新しくスカウトしていたらそりゃあ、ね。わかってますよ」
「それもありますけど、ふふっ。段々調子が戻ってきましたね」
くすくすとおかしそうに笑うちひろに疑問符を浮かべていると、いよいよ開幕の時間となった。
ちとせと千夜に視線をやる。2人もこちらを見ていたようだ。言葉はとうに交わしてある。行ってこい、と拳を顔の近くで握ると、眩い笑顔が2つ分返ってきた。
……2つ分? 今、千夜も笑っていたのか?
目をしばたかせている間に、2人は舞台へと向かっていってしまった。真相は光の中へ、間もなく観客は輝き始めた新たな星々に心から魅せられることを祈って。
『Velvet Rose』の初舞台は、大喝采の渦の中、幕を閉じた。
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