【禁書安価】垣根「はじめましてだな、一方通行」一方「誰だオマエ…?」
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80: ◆ocnT.96ZZU[saga]
2020/02/06(木) 15:46:29.45 ID:+OTeFIyt0

一方通行「……」

 少年は操車場の前で佇んでいた。もっとも彼は普通の少年でもなければ、普通の人間でもなかった。

 真紅の血色を連想させる赤の瞳が空を見上げる。

 約束の時間は過ぎた。今まで時間は律儀に、気持ち悪いほど守られてきただけに、今日のことは彼にとって意外であった。

 ただ、それからすぐに待ち人はやって来た。

一方通行「……来たかァ」

 見据えた先には女子中学生ほどの年齢の少女。

 何処か疲れているように見えたが、特に一方通行にとっては興味はなかった。むしろ、それ以上深入りしてしまえば、ろくなことにはならない、と彼には分かっていた。

御坂妹「申し訳ありません、とミサカは謝罪します」

一方通行「構わねェよ……なんたってオマエにとっては最後の晩餐だ。楽しんでおきたい気持ちは痛いほど分かるからよォ…」

 適当に言葉を紡ぐ。言葉とは裏腹に、コイツらには楽しいだなんて感情はあるのか、と考えた。目は虚ろ、表情は変わらない。実験の初期は殴れば悲鳴をあげると思ったが、何も反応しやしない。あるのは反射的な反応だけだ。

一方通行(くだらねェ……)

御坂妹「では、ただいま18時48分より、10032回目の実験を始めます…」

一方通行「あァ…」

 少年はまた空を見上げた。すると、月が幾らか顔を出していた。



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