男「僕の生徒は亜人だらけ」ミレイア「ろっ、六回目だからって嬉しくないんだからっ」
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亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]
2020/08/04(火) 20:00:15.27 ID:oU+ig+it0
あらまさん(僕がそう呼んでるだけで本名じゃない)に連れられた村は本当に辺鄙なところだった。
広くはあるが家はまばら。僕が育った村よりもずっと寂れていた。
でも、こんなところだから亜人に襲われなくて済んでいるのかもしれない。
亜人に襲われてるだなんて、信じられないよなぁ。そんなこと冗談でも口にしたら捕まってしまうよ。
「村長さん、村長さん。夜分遅くに失礼します」
あらまさんに案内されたのは村の中でも割と大きい家だった。村長と呼んでいるから、村のリーダーなんだろうな。
あらまさんが扉を数回叩くと中から眠そうな顔をした老人が出てきた。
「なにかね」
「こちら、教師をやってる先生さんで、この村で働きたいと」
「…これが、先生ぃ?」
訝し気な目で見られる。確かに威厳やなんやらはないけども。
「はい。教師をやっていました。人間関係のいざこざで飛び出てきた身なのでどうか置いてくださると幸いです」
「学校ができたら、村がきっと盛り上がりますよ。もう隣村に馬鹿にされなくてすみますよぉ」
「ま、よかね。空いてる家があるから案内してやりんさい」
村長は僕という外部の人間よりも自分の睡眠を優先したらしく、欠伸を一つしてぴしゃりと扉を閉めた。
とにかく寝床は確保できた。後は
「先生さん。良かったらご飯いかがですかね。大したものはないですけど」
そういえば空腹だ。何か月も食べてないと空腹っていう感覚を忘れてた。
思い出すと急速に食事というものがしたくなる。どうやら僕の腹の虫はまだ生きてたらしく、元気に鳴き声をあげた。
「あらまぁ、元気だ事、ささ、うちにいきましょか」
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