斧乃木余接「実はいま、僕はパンツを穿いてない」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/21(火) 00:51:52.13 ID:igAIR0zkO
「ふむ。案外、悪くない肉座布団じゃな」
「肉座布団って響きが、実に僕好みだよ」
肉座布団。それが今の僕だった。
これ程の屈辱を未だかつて感じたことはなく。
なんだか、新しい領域の扉が見えた気がした。
「忍姐さん、何やら寒気がしたよ」
「死体のうぬが感じるならそれは怖気じゃろ」
新天地へと足を踏み入れた僕を警戒して。
「お前様よ」
「なんだよ、忍」
「ひとこと謝れば許してやってもよい」
「嫌だ」
泥沼を避け、和解を持ちかける忍を拒絶する。
「僕は別に謝るようなことをした覚えはない」
「それは聞き捨てならないな鬼のお兄ちゃん」
開き直ると、斧乃木ちゃんが抗議してきた。
「お兄ちゃんは僕のスカートをめくったよね」
「それはスカートという衣類における構造上の不備であり欠陥だから、僕のせいじゃない」
「その理屈は言い返せなくなるからやめて」
スカートなど、ただの布切れでしかない。
それで何かを守ろうなんて、おこがましい。
斧乃木ちゃんを論破した僕に、忍が尋ねた。
「しかし我が主人様よ。それが主人様の意思のもと、行動に移したことがそもそも問題じゃ」
「その正論は言い返せなくなるからやめて」
屁理屈は正論には敵わないことを僕は学んだ。
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