5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/17(金) 02:30:13.46 ID:zkz27ckRO
「ん……いいよ」
そう言って、目を閉じる鶴屋氏。
これが俗に言うOKサインなのだろうか。
そうだ。きっとそうに違いない。いざ、参る。
「あっ! いっけない! うっかりしてたよっ!」
顔を傾けて口づけを落とす間際、中断された。
パチリと目を開けた鶴屋さんと、目が合った。
輝く大きな瞳の奥底に、意地悪な色が見えた。
「あたしってばトイレに行く途中だったことをすっかり忘れてたよっ! 残念でした! というわけで、またね少年! 良い夢見なよっ!」
なんだそれは。意味がわからないし笑えない。
この状況でトイレだなんて許されるだろうか。
いや、断じて許せない。俺の目が黒いうちは。
両腕を広げて、俺は鶴屋さんを通せんぼした。
「おろ? なんだい、キョンくん? あたし今、急いでるから後にしてくれないかなっ?」
後になんか出来ない。
今じゃないと駄目なんだ。
広げた両腕で、鶴屋さんの細い身体を抱いた。
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