127:松坂英治[saga]
2020/03/05(木) 01:20:17.04 ID:xGRwSohb0
大型トラックはマミを撥ね飛ばした後、吹き飛んだマミの体を追うようにして再びマミへと追撃した。
「「マミさん!!」」
突き飛ばされてなんとかトラックに轢かれずにすんだ後輩二人はマミを呼ぶが時既に遅し。
そして、
ジャリジャリジャリジャリジャリジャリッッッッッッ!!!!!!という、タイヤと地面が噛む音が響く。どうやらタイヤが滑って上手く前へと進めないようだ。いや、正確にはタイヤと地面の間にある“何か”が潤滑油の役割をしているらしい。
トラックのタイヤと地面の間から覗いたのは鮮血で赤く染まった黄色い髪。
トラックのタイヤと地面の間にある“何か”とは、それは撥ね飛ばされたマミの頭だった。
トラックがタイヤを回転ノコギリのように回転させる度にマミの頭部からは脳と脳脊髄液が撒き散らされる。また、辺りに散らばっている白い物体は頭蓋骨だろうか?脳と血液が潤滑油となりトラックの前進を一瞬だけ止めていたのだ。
そして、そして、そして───
パキンッというガラスが割れるような小さな音が、しかし全員の耳に届いた。
「マミさん!!」
「まどか!!危ない!!」
「まどか!そこは危険だ、下がって!!」
「でも、マミさんが......マミさんが......!!」
助かる筈がない。分かりきっている筈なのにそれを頭が拒む。
どうして、どうして、どうして。
マミさんは何も悪いことはしていない筈なのに......一人ぼっちで闘ってきて、それでも歯を食い縛ってきたマミさんが、どうして......?
「そこをどけえええええええぇぇぇぇッッッ!!!!」
アレイスターの怒号がとぶ。そしてアレイスターの魔術で強化された渾身の右ストレートが炸裂した。そのおかげかトラックは一瞬だけ浮きその隙に身体強化した体でトラックをどかす。
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