ターニャ・フォン・デグレチャフ「さて、副官。着替えを手伝ってくれ」
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8:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/14(火) 23:47:37.10 ID:1lunNaHlO
「なるほど。それは怖い夢でしたね」
「うん……死ぬほど怖かった」

デグレチャフ少佐は階級を忘れ、ただのターニャとして、自分が見た悪夢を語って聞かせた。
セレブリャコーフ少尉はそんな幼女の話をまるで実の姉のように親身になって聞いてくれた。
全てを聞き終え、彼女は何やら感慨深そうに。

「小官は感激しております」
「な、なんだそれは。どういう意味だ?」

いきなり感激されて首を傾げる少佐にセレブリャコーフ少尉はすこし揶揄うように説明した。

「大隊編成時のことを覚えていますか?」
「もちろんだとも。よく覚えている」

第二〇五航空遊撃魔導大隊は、少佐自らが編成官として選抜から訓練まで担当していた。
当初は遊撃の任はなく、ただの航空魔導大隊だったが、求められる適正は高いレベルだった。
にも関わらず、ラインにおける共和国との膠着状態で弛緩した兵士が刺激を求めて大隊の志願し、その数はあまりに多く、一刻も早く即戦力を手に入れたかった参謀本部に急かされたが故に、ゼートゥーア准将の許可を得て、少しばかり『手荒』にふるいにかけた経緯があった。

「あれは流石に骨が折れた」
「折った、の間違いでは?」

やはり揶揄うような口調のセレブリャコーフ少尉を睨みつけるも抱かれていては迫力が出ず。

「少佐殿は、大変丸くなられました」
「貴官と違い、私は太った覚えはないが?」
「少佐殿。私だって傷つきますし怒りますよ」
「すまなかった。失言だ。話を続けたまえ」

ほっぺをつねられて降参した少佐に促されて、セレブリャコーフ少尉は所感を述べた。


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