ドンキホーテ・ドフラミン子「ウフッフッフッ! 見逃してあげなさいよ」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/10(金) 21:44:16.41 ID:EVQZdzoqO
さて、年増のドフラミン子がクロコダイルに振られたその頃、戦局は大きく動こうしていた。

「俺たちを裏切ったのか、オヤジ!」
「スクアード……てめぇ」

白ひげの腹に深々と突き刺さった長剣。
その柄を握るのは、海兵ではなく傘下の海賊。
"大渦蜘蛛" スクアード。まさかの仲間割れだ。

「エースがクソったれのロジャーの息子だってことを俺たちに隠してやがったな!?」

彼は幼い頃、ロジャーに両親を奪われた。
よもやエースがその親の仇の息子だとは。
裏切られ、何もかもが信じられなかった。

「挙げ句の果てにエースの代わりに俺たちの命を海軍に差し出すなんて生贄のつもりか!?」

無論、そんなことはありえない。
しかし事実、彼の海賊団は崩壊寸前だった。
目の前で命を散らす船員の無念を見てられず。
人一倍忠義に厚い彼は凶行に走った。

「仮にも親に刃物を突き立てるとは……!」
「てめぇなんざもう親でもなんでもねぇ!!」
「馬鹿が……馬鹿な息子を、それでも愛そう」
「オ、オヤジ……?」

疑心暗鬼に駆られて海軍に誤情報を与えられ、良いように操られたスクアードを抱擁した。
白ひげの愛情に触れて彼は間違いに気付いた。

「チッ……白ひげの奴、朦朧しやがって」
「ウフフッ……なによ、よそ見しないでよ」
「てめぇと遊んでる気分じゃねぇんだよ!!」

負傷した白ひげに苛立ったクロコダイルは、ドフラミン子との喧嘩を打ち切り、立ち去った。

「ウフッフッフッフッ……また振られちゃった」

ぽつんと戦場に取り残されたドフラミン子は、サングラス下でまたしても涙を流した。


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