芹沢あさひ「この雨がいつか止んだなら」
1- 20
7: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2020/01/04(土) 20:00:54.30 ID:hoMUvMIQo

「たとえば、その女の子みたいになりたい?」
「その女の子みたいになりたい、っすか」

 投げかけられた言葉をそのままに繰り返してみる。私に届いたのと同じくらいの速度で。
 その行為に意味があるとすれば、それはきっと質問の意図を咀嚼するためだろうけれど、でも、意味なんてない。
 何となくそうした。

「どうなんすかね」

 そのことについては、尋ねられるよりも先に考えを巡らせていた。
 青い傘を差した少女の存在に言及したその瞬間から、ずっと。
 
 何者か、に付随させるイメージとして、どうして私は彼女をあてがったのだろう?
 あの少女があの瞬間に特別だった理由なんて、あの青い傘一つしかないのに。
 どうして?




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
153Res/110.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice