43: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2020/01/04(土) 20:25:42.56 ID:hoMUvMIQo
「まあ、そうっすね」
だから、私はそれに気づかないふりをして適当に相槌を打った。
欠伸をする真似をして、音が鳴りそうなくらい深く座り込み目を閉じる。わざとらしいくらいが丁度いい。
「着いたら起こすよ」
プロデューサーさんがそう言った。
私は、寝るつもりはないっすよ、と声には出さずに頭の中でだけ返事をする。
だけど、穏やかに騒ぎ立てる雨音に耳を傾けているうちに、どうやら私の意識は水中へ溶けてしまっていたらしい。
その後のことは、何も覚えていない。
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