29: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2020/01/04(土) 20:16:16.98 ID:hoMUvMIQo
四車線の道を、車は真っ直ぐに南下していく。
そのまま二〇分ほど下道を走り続け、それから高速道路へと乗り込んだ。
一般道の風景も高速道路の風景も、昼間のうちは同じくらいにありきたりで、要するに退屈だった。
通行料金を告げる無機質な音声が止んで、私は言った。
「この道は何て名前なんすか?」
私の記憶が正しければ、ここを通るのは初めてのことじゃない。
それほど多くもないけれど、仕事の関係で何度か使ったことがあるように思う。
でも、私はこの道路の名称を知らなかった。
彼は一瞬だけこちらを見て、だけど、すぐに視線を前方に戻した。
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