108: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2020/01/04(土) 21:06:22.97 ID:hoMUvMIQo
それが、あの日、プロデューサーが私に告げた言葉だった。
私の後ろで彼は浅いため息を一つ吐いた。
もしかしたらそれは安堵の表れだったのかもしれない。
事実、続いた彼の声はこれまでのどの瞬間よりも和らいで聞こえた。
「あの人らしいな」
「わたしもそう思うっす」
私は頷いた。
それから、遠くの雨音に攫われてしまわないうちに次の言葉を探した。
「でも、わたしの答えは真逆なんすよ」
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