100: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2020/01/04(土) 21:01:40.68 ID:hoMUvMIQo
「プロデューサーさんは、どうだったんすか」
私の問いかけに応じるみたいに、雨傘が小さく傾いた。
「どうって、何が?」
「わたしはそういうのよく分からないっすけど、プロデューサーさん、あの人と仲良かったんすよね。それは、いわゆる恋愛関係って意味なんすけど」
彼は一瞬だけ答えに詰まったようだった。しかしすぐに、今更隠すこともないか、と呟いた。
「そうだよ。知ってたんだな」
「あの人のことをずっと見ていれば、誰だって分かるっすよ。プロデューサーさんのこと、すごく楽しそうに話すんすもん」
「それは、知らなかった。俺の前だといつもの鉄仮面だったよ」
彼はまるで本当に驚いたみたいに声を洩らした。
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