323: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:18:19.53 ID:ZRhpxi3E0
司会「最優秀新人大賞、そしてワールドフェスへの参加、共に手中に収められたわけですが、今のお気持ちは」
紗代子「まず、いつも応援してくださっているファンのみなさんにお礼を言わせてください。本当にありがとうございます!」
司会「大変な熱戦でしたね」
324: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:19:36.74 ID:ZRhpxi3E0
アメリカではその様子を、Shahが……あの子が見ていた。
その表情は微笑みながらも、強い瞳で紗代子を見ていた。
Shah「負けないよ。絶対に負けない。だから……待ってるよ。私たちで素敵なステージを作ろうね。私と、よーちゃんと……それから、あの人もね」
325: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:20:03.42 ID:ZRhpxi3E0
『敗者復活のうた』
326: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:21:48.16 ID:ZRhpxi3E0
華々しく終了したワールドフェス日本予選。その舞台裏で、善澤記者は黒井社長に話しかける。
善澤「黒井」
黒井社長「なんだね? 昔なじみだからといって、気安く呼ぶんじゃないよ」
327: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:25:32.91 ID:ZRhpxi3E0
善澤「ハッキングのことは、とうに気づいていたそうだよ」
黒井社長「信じられないねえ。まあ、なんのことかはわからないけれども」
善澤「ライバルの動勢に目を光らせるのは当然だ……お互いにね、と高木は言っていた」
328: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:28:29.76 ID:ZRhpxi3E0
P「ワールドフェス優勝とは、大きくでたな」
765プロ劇場でのささやかな祝勝会の後、紗代子を自宅まで送り届けるという名目のもと、2人は車に乗る。
329: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:30:57.76 ID:ZRhpxi3E0
P「紗代子がいなければ、俺は立ち直れなかった。だから感謝している。紗代子が俺を、プロデューサーに戻してくれたんだ」
紗代子「私が!? とんでもありません。私こそ、プロデューサーにアイドルに……トップアイドルにしてもらいました」
P「要するに……俺と紗代子は、連壁の関係ってことだ。2人で一人前だが、2人なら最強の一人前だってことかな」
330: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:32:46.48 ID:ZRhpxi3E0
〜2週間後〜
紗代子「じゃあみんな、行ってくるよ! 世界一のアイドルになりに!!」
331: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:34:14.79 ID:ZRhpxi3E0
高木社長「復讐は終わった。復讐は、過去からの清算なのだから、もう君たちは過去に捕らわれてなどいない。これからは、未来に向かって羽ばたく姿を楽しみにしているよ」
P「色々とご迷惑と、心配をおかけしました。行ってきます。最高のアイドルとプロデューサーになりに」
高木社長「うむ。吉報を待っているよ」
332: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 18:41:50.82 ID:ZRhpxi3E0
高山紗代子とそのプロデューサーが渡米したのと相前後して、人気絶頂となった高山紗代子の特集誌が刊行され、たちまち売り切れとなった。特集誌のタイトルは『敗者復活のうた』。
綿密に取材され、また関係者からの証言をふんだんに盛り込んだ本となっていた。
その本は、紗代子の候補生時代から現在までのふんだんの写真と共に、こう最後が結ばれていた。
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