16: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:14:39.98 ID:ck9R+qDf0
美咲「高山……紗代子さん?」
高木社長「失礼するよ」
そう言って、全身真っ黒な男性が入ってくる。
17: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:15:30.40 ID:ck9R+qDf0
高木社長「私じゃないんだよ。君を合格にしたのは」
紗代子「あ、そ、そうなんですか?」
美咲「こちらは当765プロの社長、高木順二朗さんです」
18: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:16:15.01 ID:ck9R+qDf0
高木社長「だから、とりあえずレッスンなどは他の娘と一緒にやってもらう。そして随時、君には彼から連絡があるはずだ」
紗代子「わかりました。私、がんばります」
高木社長「ああ」
19: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:17:02.86 ID:ck9R+qDf0
紗代子「ふうー……劇場、すごい設備だったなあ。私もいずれ、あのステージに立つのかな……あ、ううん! 立つんだ。そのためにがんばらなきゃ」
わずか1日、昨日と今日で目指す目標が全然違う。
昨日の自分は、夢との決別を悩んでいた。
20: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:19:36.70 ID:ck9R+qDf0
小鳥「全部紗代子ちゃんの才能……あ、ごめんなさい、馴れ馴れしく呼んじゃって」
紗代子「あ、いいんですよ。765プロの人にそう呼んでもらえると、本当に自分もその一員になれたんだ、って思えますし」
小鳥「そう? じゃあ、これからも紗代子ちゃんって呼ばせてもらうわね。それで紗代子ちゃんの担当プロデューサーさんなんだけど」
21: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:20:52.47 ID:ck9R+qDf0
紗代子「ええ、私はそれで構いませんけど、海外の仕事でお忙しいのに 私のレッスンまで目を通してもらってなんだか悪いですね」
小鳥「まあ……そこは気にしなくてもいいと思うわ」
紗代子「え?」
22: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:21:49.97 ID:ck9R+qDf0
小鳥「なにかしら?」
紗代子「ありがとうございます……って、伝えていただけますか」
小鳥「……それはプロデューサーさんからの連絡に、直接した方がいいと思うわ」
23: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:22:41.44 ID:ck9R+qDf0
件名は『プロデューサーより』となっており、さっそく本文を開いてみる。
『これはビジネスだ』
それが最初の一文だった。
『君は本来、合格者ではない』
24: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:24:23.81 ID:ck9R+qDf0
そうだ、明日からアイドルになる本当のレッスンが始まるんだった。
まだ自分は、アイドルとして何者でもない。ただ、アイドルになる道が、見えただけだ。
紗代子はメールに返信した。
『高山紗代子です。オーディションで私を見つけ、そして選んでくださったこと、本当にありがとうございます。私、一生懸命がんばります。どうかよろしくお願いいたします』
25: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 09:25:09.34 ID:ck9R+qDf0
瑞希「高山さんは……スポーツの経験は、あるのですか?」
紗代子「ううん。マネージャーはやってたんだけど、自分が身体を動かす何かをするのは初めてかな。瑞希ちゃんは?」
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