めぐみん「敵いませんね、アクアには」ダクネス「ああ、まったくだ」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/25(水) 01:26:05.29 ID:ez5T+FUIO
「まったく、誰が飲むかっての……ん?」

悪態を吐きつつ廊下を歩いていると、何やら。

「カズマしゃん……」

アクアの部屋から俺を呼ぶ声が聞こえたので、訝しみながら扉を開けると、寝相が悪い女神は布団をほとんどかけずに寝ていて震えていた。

「カズマしゃん……寒いよぅ」
「ちゃんと布団かけないからだろ」

嘆息しつつ布団をかけ直してやると、不意に。

「いつも、ありがとね」
「だから、やめろってば」

寝言だとはわかっていても調子が狂う。
事実、この女神には手を焼かされていた。
たまにはこうして感謝して然るべきだと思う。
けれど、本当にそれは一方的なものだろうか。

ベッドの傍らに椅子を引き寄せて腰を下ろす。
布団をかけ直すと、アクアは大人しくなった。
端正な顔立ちはまさしく女神に相応しい美貌であり、美しい青い髪に手を伸ばして、やめた。

ダクネスやめぐみんの頭を撫でるのと違う。

この女だけは、いや、この女神様だけは。
気安く触れることは憚られた。何故だろう。
いつもは盛大に頭をひっぱ叩いているのに。

「ん……カズマ」

首を傾げていると、逆に頭を撫でられた。

「カズマさんは……いい子ね」

振り払うつもりだった。
けれど、出来なかった。
何故か涙が溢れてきた。

「やめろよ……駄女神」

どうしてこんなにも嬉しいのだろうか。


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