8: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2019/12/24(火) 03:30:22.28 ID:FLJvNdsK0
彼はしゅるしゅるとリボンをほどいて、ほどいたリボンさえも丁寧に置き、包み紙をおそるおそる開く。
そして、出てきた小箱の蓋を開けるや否や「おお……」と感嘆の声を上げた。
「え、すご」
彼は慎重な手つきで箱から中身を取り出して、机の上に乗せる。
机の上には、ちょこんと小さなクリスマスブーケを模したお菓子が現れた。
「え、これ凛が作ったの?」
「まぁ、うん。九割九分九厘、私製だよ」
「一厘だけ、既製品があるのか」
「うん。土台にしてるとことか」
「なるほど」
プロデューサーは、私があげたプレゼントをひとしきり眺めたあとは、今度は携帯電話を取り出して、ありとあらゆる角度から写真を撮り始め、それが終わったと思えばまた眺めては感嘆を繰り返す。
もう十分眺めたであろうし、十分写真も撮ったように思うのだけれど、彼にとってはそうではないらしく、依然、続けている。
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