40:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:03:29.62 ID:OFaoC4yS0
ですが、悲しいことに、今の甜花は幽霊なので、
千雪さんにこの声が聞こえることはありませんでした。
しかし、記憶よりも大人びた顔立ちのその人は、
41:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:05:22.24 ID:OFaoC4yS0
千雪さんがどうして甜花の姿を見ることができたのか、
その理由は今でもわかりません。
だから、それは神様に「願い」が通じたからではないかと、
42:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:10:46.47 ID:OFaoC4yS0
千雪さんは、始めこそ怯えたような表情をしていましたが、
しばらくすると落ち着きを取り戻したかのように、
甜花のそばに座り込んで話をきいてくれました。
43:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:15:26.55 ID:OFaoC4yS0
「どうして千雪さんは、甜花のことがみえるの……?」
今までの甜花は誰の目にも映らないはずでした。
「さあ、どうしてかしら……。それは私にもわからないの」
44:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:18:56.73 ID:OFaoC4yS0
「だけど甜花ちゃんは、甘奈ちゃんのために、ここで私を待っていたの?」
「うん。……なーちゃんを元に戻してあげるのが、甜花の役目、だから」
45:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:23:32.69 ID:OFaoC4yS0
「あのね、千雪さん。甜花、ききたいことが……いっぱい、あるよ」
「ききたいこと?」
46:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:47:26.90 ID:OFaoC4yS0
甜花達が事故にあった後、事務所に殺到したマスコミの人たちは、
なーちゃんや甜花のことを何度も聞き込みにきていて、
それからすぐに根も葉もないことを記事に書いたそうです。
47:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:48:18.76 ID:OFaoC4yS0
「そしたら、ここは甜花たちのせいで……」
「いいえ。それは違うわ。ふたりのせいなんて、
あの時は、誰も思っていなかったもの」
48:名無しNIPPER[saga]
2021/08/09(月) 22:50:55.03 ID:OFaoC4yS0
「それよりも、今は甘奈ちゃんのことをどうにかしなくちゃね」
「……うん」
そういって、千雪さんはその場から立ち上がりました。
49:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 00:03:43.22 ID:9hCF7dup0
それから甜花は、千雪さんの家で寝泊りすることになりました。
作戦を考えるにしても、ふたりが一緒のほうがいいと
千雪さんが言ってくれたので、その言葉に甘えることにしました。
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