65:名無しNIPPER[saga]
2020/01/01(水) 11:00:43.54 ID:12PeC/pS0
「失礼します。隣よろしいですか。」
「アンタ…誰だい…?」
「警視庁特命係の杉下といいます。要件はわかっていますね。」
そこへ現れたのは柴田一家のあとを追ってきた右京だ。
ここにきて柴田家の人間と接触するのはかなりリスクのある行いだ。
だがこのまま悠長に捜査してもいられない。
昨日までの捜査で柴田家の環境が幼い子にはかなり悪影響があるのは明らかだ。
それに捜査本部でもじゅりの両親である北条夫妻を逮捕する動きが見られている。
このままでは北条夫妻は冤罪を被ることになってしまう。
そうなる前に柴田家と話をつけるつもりでいた。
「あの子は北条じゅりちゃんで間違いありませんね。」
右京から問われても初枝は無言で海を眺めたままだ。
そんな沈黙が暫くの間続いた。
聴こえてくるのは海から発せられる波の音と人々の燥ぎ声だけ。
そんな中で初枝は観念したのかあることを呟きだした。
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