109:名無しNIPPER[saga]
2020/01/01(水) 18:18:52.29 ID:12PeC/pS0
「着きましたよ。ここです。」
訪れた場所。そこは駄菓子屋だった。
店には商店街の人たちが入れ替わるように訪れてみんな涙を浮かべていた。
見るとお店の奥には遺影が飾られていた。写っているのは駄菓子屋のお爺さんだ。
「これって…どういうこと…?」
一体どういうことなのか?幼い二人にはこの場で何が起きているのかまったく理解できなかった。
「あのお爺さんはお前たちの万引きで被害にあった人だ。お爺さんは最期までお前たちのことを気にしていた。」
祥太は思い出していた。度々ここで万引きを行ってたこと…
そしてじゅりにすら万引きをやらせてしまっていた。
「キミたちを育てた治さんと信代さんは自らの罪を認めました。
子供たちを正しく育てられなかった責任を取るためです。
次はキミたちの番です。あの二人と同じ過ちを繰り返さないためにもやるべきことがあります。
それはお爺さんの前でしっかりと謝ることですよ。」
特命係の二人が子供たちを施設から連れ出した理由はそれだった。
確かに今回の誘拐事件において祥太とじゅりは被害者だ。
しかし同時に加害者の一面もあった。ここで二人が過ちを認めずにいたらどうなるだろうか。
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