85: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 08:07:03.79 ID:sHF766Jg0
「あら? そんなに驚きませんでしまか? もっと大袈裟なリアクションを期待していたんですけどね。例えば……」
「アンビリィバボゥーー!! まさか加蓮さんが楓さんだったなんてショックだぜーー! ……みたいな? フヒッ」
「って正体は輝子さんだったんですね? って違いますよ! 黒幕はこの、カワイイボクですからね!」
「……違うよ? 本当は私だよ? あの子もそう言っているよ?」
わけがわからなかった。次から次へとアイドルの姿に変わって混乱する俺たちを嘲笑う。
「お、お前は何なんだ!?」
「お前にお前と呼ばれるとは心外ですね。まぁ、良いでしょう」
「#北条加蓮の真の正体に一同驚愕#涙が止まらない」
「生まれ落ちた時よりこれと言った呼び方は与えられませんでしたが……昔ある女に付けられた名前を名乗るとしましょう……」
「夢邪鬼、と――」
文香の姿をしたそれは夢邪鬼と名乗り持っていた本を見せる。
「! 加蓮ちゃん!」
そこには山ほどのポテトに囲まれて恍惚の表情をしている加蓮がGIF画像のように動いていた。
「いつから……加蓮ちゃんだったんですか」
藍子の口振りからは隠しきれない怒りを感じる。彼女がここまで怒るなんて、正直一種の感動すら覚えるくらいだ。
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