76: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 07:24:18.45 ID:nY0iWbpOO
思いもよらぬ言葉が飛んできた為びっくりして声が大きくなってしまう。なんだなんだとみんなが俺の方を見る。
「う、現川焼!」
「ええ? き、キツツキ?」
「清水焼」
「なんだ、しりとりでありますか。いきなり閻魔大王と言い出すから何事かと」
「あはは……しりとりを肇としててね。肇ったらなんたら焼きで返してくるから手ごわくて手ごわくて……煩かったよね、声のトーン下げるよ」
肇のアドリブに助けられたけどやや強引な気もする。ただそれに納得したのかみんなそれぞれの関心ごとに移動したみたいだ。
「プロデューサーさん……」
「すまんすまん」
ぷくーと頬を膨らませて怒っている。かわいい。というか現川焼って咄嗟に出てくる言葉じゃないよね、さすが陶芸アイドル。
「幼い頃、祖父の大切な茶碗を割ってしまったことがあって……知らないふりをしていたんですけど、祖父は浄玻璃鏡の話をして、ウソをついていたら閻魔大王に地獄に送られるって驚かされて……。すみません、話がそれちゃいましたね。閻魔大王にも限らずですが古来より鏡には真実を暴く力があると信仰されていました。芳乃さんが簡単に見つからないように隠すくらいです、この鏡にはそれだけの力があると思うのですが……」
「力が足りてない、とか?」
「えっ?」
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