54: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 01:18:01.21 ID:nY0iWbpOO
「お花見しよーよ! はい!」
「やはり桜を見ながら飲むお酒は別格でありますな!」
「まだまだ料理はありますからね! どんどん食べてくださいね!」
「はい、チーズ。ふふっ、良い写真が撮れました」
桜が満開で咲いているならやることは1つ。誰が言いだすでもなくお花見の準備を始めて厨房に立つ響子はかなり張り切っていた。それこそまたもや誰かしらが追加していた食材をも使い切りかねないくらいだ。
「お金を払わなくても具材が来るんですから使わなくちゃ損ですよ!」
とは響子の談。将来ちゃっかりしたお母さんになりそうだ。だけど未成年がほとんどなためかこんな世界にもコンプライアンスなんて概念があるのか、珍しいチーズを置いてたりするのにお酒はどこにもない。あっても料理酒ぐらいだ。そこで俺と亜季はショッピングモールに行き花見酒をカゴに入れて持って帰ってきた。もちろんお金は払っている。こう言う時だからこそルールは守るべきだ。
「プロデューサーさん、どうぞ」
「ありがと、美穂」
担当アイドルにお酌をしてもらえる。他に変えがたい幸福だ。
「美穂殿、随分と慣れておりますな」
「うちの家系がみんなお酒強くて……親戚の集まりがあるとよくお酌をしていたんです。そのせいで辛子蓮根とかのおつまみが好きになっちゃって」
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